宗教に関する最近の流れとしては、だいぶ衰退してきとる印象を受ける。
特にカルトなんかには、それが顕著になっとるように思う。
私が学生時代はバブルの頃でもあり、宗教ブームが起きとった。
サリン事件なんかを起こしたとこもあり、それなりに宗教が世間を騒がすことも多かった。
私の波動パワー獲得のきっかけになったカルト教団Kも、昔と違い今は邪教。
戦前からあるS学会なんかも、就職先でよう誘われた。
お〜い六崎、S学会はええぞ〜っ、これは理屈ではないからな。
そう言うてニコニコしながら別の営業所の所長が、引き入れようと躍起になっとった。
いいえ理屈ですとか言うて、突っぱねた。
その後も、俺を信じて入信してくれとか言うS学会員もおったものの、そのOは約束破りまくりのおまえのどこを信じりゃええんじゃ?いう感じ。
そいつがそこまで言うのならと、会員にはならんけど会友にならええぞと言うた。
いずれ会員にしたる、ここの素晴らしさがわかれば六崎さんも立派な学会員ですよとかご満悦。
バ〜カ、内情を知るためと、おまえを通じて知り合うやつらに矛盾点を教えまくり倒して脱会させたるわいって思いながら、一緒に集会所に行った。
そこでは異様な熱気と特有の変な考えが蔓延しとって、話にならんかった。
社会では頑なに名誉会長のことを認めようとしない、これだけ頑張って海外からも表彰されたりしてるのに。
海外でこれだけ博士号とかいただいているのに、日本人はバカなんじゃないか、名誉会長のすごさをマスコミのウソを信じてわかろうとしない。
などなどが、そこにおる人らの話題。
名誉会長の、異常な個人崇拝が見てとれた。
ああ、こりゃもともとの経典とも言えるN聖人の著作にツッコミ入れるしかねえなと思い、仏教の教義上との矛盾点を挙げた文章を書いて読ませた。
Oの自宅で、数人おりましたがその中でかなり狂信的なやつに最初渡したところ、怒り狂うてビリビリに破られた。
幸いコピーじゃったけえ、後日そいつ以外が集まったところで一人がそれを読み上げる形で議論された。
しかし、その矛盾点も聖人が心からそう願われたわけではないとか言うて打ち消され、結局S学会が正しいことになってオワタ。
ああ、こいつら何言うてもダメなんじゃって思うた。
Oが私の文章をビリビリに破いたやつを伏せさせて自宅に呼び、お願いだからと拝み倒す。
いやあの文章に書いた通りじゃけえ、入らんよと言うと、隠れとったその狂信者が参戦。
あれ、アンタこの前ビリビリに破いて私の入信諦めるとか言うたよなと言うと、入らないと仏罰が当たるとキタ。
聞けば嫁に連れ子がおって再婚して上手くやってこれたのも、S学会の功徳のおかげとか。
その嫁やその一族に入信を迫られ、最初は断っとったんじゃけど、そしたら仏罰が続出して恐ろしくなって入信したと。
入信したら、仏罰がなくなり幸せになったとか言うとる。
教義がおかしいもんに誰が入るかとか言うと、わかったおまえは頭破七分になるとか言うた。
なんじゃそれは?
頭が割れて七つに裂けるいうことらしい。
それが1年以内とか。
ふん、そんなことあるもんかい、ますます信じらんねえよ。
それでも入りたいですよね。
は?入らねえって言うとるでしょうが。
いや、それでも入りたいですよね。
いや、入らねえ。
O君、精一杯やったけど、こいつはもうダメだよ。もう仏罰が当たってダメになるよ。
ああ仏罰結構、どうぞどうぞ。
こうして脱会工作は失敗に終わり、狂信者のその狂気の強靭さを見せつけられた。
このことは拙著『驚異の超還元波動』にチロッと書いてあります。
20年ぐらい前の話で若い人が多かった印象があったんじゃけど、最近ではそうでもないらしい。
脱会者情報によれば、若い人は最近はあんまりおらんとか。
あと、奇怪な死に方が多いとか。
20年以上前に若かった人も、今や中高年。
名誉会長が姿を現さなくなって久しく、求心力も低下しとる。
落日の日は近いのかも。
カルト教団Kにしても、会員の高齢化と教祖の劣化はひどく、初期に説いた画期的なことなど見る影もなく陳腐化した。
精神向上のための方法において、もはや宗教いうシステム自体に限界がきとると思う。
救世運動で精神革命を起こすはずじゃったカルト教団Kが、もう本来の姿からかけ離れとることからすれば、この時代の宗教は失敗したいうことなんよ。
そんなのやるより、まだ過去の宗教の方が得られるもんが大きい。
宗教衰退の流れが、邪教の消滅につながることを切に願うばかりなんよ。