大学では、いろんな実習がありました。
一年生の時には、化学、生物、物理の実習を高校までの三学期に割り振ってやりました。
二年生では、基礎科学、物理化学、分析化学。
四年生では、薬理学、薬剤学、衛生化学。
おそらく、こんな感じじゃったと思うんよ。
かなり面倒くさいのが、いくつかあった。
基礎科学なんかはピクリン酸を合成して、それで手が黄色く染まってワイワイ騒いでおったし、微生物ではグラム染色で細菌に色をつけたり。
微生物では恒温室が培養のために用意されており、みんなして牛乳を持ち込んでヨーグルトを作ったりしとった。
蒸留水の氷を常時作っとる機械も稼働しており、そこから氷をゴッソリ持って来てクーラーボックスに入れて、冷蔵庫代わりにしとった。
あれでのう、ピクリン酸合成にしても、グラム染色にしても昔誰かがやったことなんよね。
それらに関してひと通りやった後に、レポートを書かされ最後テストをやるんよね。
レポートも書き方が決まっており、テーマ、目的、手順、結果、考察をその通り書いて提出。
書き方がまずいと、助手にチェックされて突っ返される。
そんなのはまあ大学から与えられたことであり、その進化形が大学院。
修士課程は、教授からテーマを与えられてそれを2年かけてやって、最後論文を提出する。
博士課程は、今度は自分でテーマを決めてそれに向かって3年かけてやって、やはり論文を提出する。
こんな感じなんよね。
私らの技なんかもいろいろあるんじゃけど、それなりに進んだこともあって、初歩から上級まである。
農業では初歩的な豆やサツマイモから、カイアポまで進化した。
こんなのも、初歩的なものは大学で言えば最初の頃の基礎の実習にあたるんよね。
サツマイモを作った人もおれば、緑豆を作った人も過去にはおる。
しかし、それをアレンジして灰を起点として整備したのは私であり、カイアポまで連作量産したのは他にはおらん。
大学で言えば、大学院博士課程あるいは教授になるじゃろう。
そのテーマを与えて、見事にやれた前やんはまあ修士課程ってとこか。
他にトウネズミモチ女貞子の命題で修士課程なのが、オルゴンMとか。
難易度高いことができる人らが、それぞれそういう立場なんじゃけど、サツマイモすらできん人とかは、まだ大学で留年しとって卒業できんいうこと。
理論すらわからん人は、大学にすら入れとらんいうことか。
まあいろいろ立場はあるものの、ともあれ理論の理解と実習で実際面の対処ができてひと通り通った感じになる。
大学では、ヒーヒー言いながら無理矢理やらされ、追いまくられた厳しい実習。
しかし、今は主体性を持って新たなことを開拓しながらできて充実しとる。
そうした意味でも、かつてのそういう思い出と共に今後の発展を考えられるようになってよかったと思う。