アスペルガーのYさんの病理が、また少しわかった。
それは、キャリーオーバーによる立ち往生なんよ。
今年もサツマイモ栽培によるリハビリをやるかに思えたYさん、しかし何もできてはおらんかった。
いや、少しだけした形跡がある。
それがこちらで、家の外から見えたんで撮影した。
水栽培になったまま、サツマイモが家の中にある。
もう7月後半で、今ならギリギリ間に合うかどうか。
しかし、畑が整備されておらず、灰もない。
やろうとして、途中で止まってしもうとる。
これで、相談もない。
職場には、休日も呼ばれることが多いとか。
私が似たような状況でも、コマギレの時間でやれることを進めて、おそらくもう植え付けは完了しとるはずなんよ。
あれこれ言われた時、やるべきことが山積した時、優先順位が上のもんからこなす。
重複した場合とかも、やれるとこからやる。
しかし、彼の場合にはそれができないいうことなんよね。
Aということをやらされて、Bをやらされて、Cをやらされてとかの場合、頭の中でABCが一緒になってグルグルしとる感じなんよ。
職場で言われたこと2つ3つが同時にグルグルして、そのことでいっぱいいっぱいになる。
休日で呼ばれて帰された後、その時間はフリーなはずが、思考がずっと職場に拘束されたままで、休みやフリーの状態じゃないいうことなんよ。
家でも職場で稼働中いう意識じゃけえ、休まる間もなく思考に余裕がない。
ずっと思考中じゃけえ、他が手につかない。
誰でも、いっぺんにいろいろ押し付けられてはできない。
しかし、できるとこから片付けていくと、押し付けられたこと自体が減っていく。
思考力を使わない事務仕事から片付ければ、なんとかなる。
10のことをやるとして、1個ずつやっていくと、いつの間にか終わっとるいうことがある。
1個1個に取り組む時、それらだけに集中して他は一時置いとくんよ。
しかし、Yさんはその置いとくことができんのよ。
置いておけんけえ、いっぱいになる。
人間持っておれる数には限りがあって2個とか3個として、10丸々を一気にはできん。
しかし、1個ずつやっていくことで、なんとか減らせて、最後の2個ぐらいは一気にできるようになる。
しかし、10個全部を抱えてウンウンやっておっても、まず動かん。
いつもできなかった理由を聞いて、てっきりこう思ったんでとか言い訳をする。
しかし、それはその場しのぎに考えたことじゃろうと思う。
ある時、てっきり思わなくていいからノートに書いてあるその通りやれって言うたんよ。
それでできとらんのじゃけえ、てっきりも何もないんよ。
思考がいっぱいで、動けんだけなんよ。
なるほど、そうなるとアスペルガーノートを作る以前のことになるのう。
ノートがあったところで、役には立たん。
いや、それでもないよりあった方が多少マシか。
それが一応、カンペにはなるんよね。
しかし、その前の動く動かんの問題は、キャリーオーバーによる立ち往生じゃけえ、意識の切り替えで仕事の切り崩しができるかできんかの問題になる。
キャリーオーバーで動けんけえ、連絡もできん。
まあそういうことなんよ。
なるほど、思考の切り替えが課題いうことなんよね。
しかし、それってばキツいかもね。