大学時代には気功の修行を続けながら、バイトと大事を両立させ、さりとて気功にもそれなりに限界を感じとった。
しかし、そこにゴルバチョフの始めたペレストロイカの進展と、そこから東欧の共産圏の崩壊があって、その激変ぶりにものすごく感動した。
そんな中、気功修行を勧めてくれた中高の時の同級生Sがカルト教団Kを紹介してくれた。
その頃のカルト教団Kはまだマトモな頃であり、その充実した内容に目を見張った。
さらにその予言を読むと、やはり世紀末はノストラダムスよろしく、大異変があるもののその後に日本が世界を引っ張る一人勝ちの時代になるとか。
東欧の変化は天上界の主導したこととしか思えず、さらにカルト教団Kも天上界の指導を受けとるもんなら、連動して動いとるはずじゃけえ、なおさら輝いて見えた。
カルト教団K教祖が、ゴルバチョフは天上界でも相当すごい存在でどうのこうの言うとった。
さらに私の大学卒業のタイミングで予言者を出して、これこそ当たるとやった。
それが91年であり、その頃には既に教祖が堕落しとったことは後日知ることになる。
予言はマトモな頃から当たらず、当然堕落した後のもんが当たるはずがなかった。
大学卒業後の人生にかなり大きな希望を持っとったはずが、その反面大きく落胆することになった。
大学卒業時に輝いて見えたカルト教団Kも、いきなりF事件を起こして失速。
支部へ行ってみると、異様な数合わせ伝道でみんな盛り上がっとる。
そのデタラメさに、思い切り幻滅した。
やがてカルト教団Kは長らく停滞し、しかし教祖の良心を信じて離れたとこから本格的に動くその時期を待つことに。
しかし、その堕落が意外に早い時期にあったのを知るのは、しばらく経ってからじゃった。
カルト教団Kは、出会うた時が一番脂が乗っており、その後は堕落と転落の連続。
あの頃に思い描いたカルト教団Kによる救世運動による輝いた未来は、今や見る影もないぐらい劣化崩壊し、もはや虚しさしか残っとらんのよ。
あの大学卒業後ぐらいから本格的に急成長したカルト教団K、そこに人生を賭けて参入して行った人たちを数多く見た。
あの時代の輝いとった希望を見せられた人たちは、みんな期待が大きく、その雰囲気は当時を知らん人にはわからんのよ。
そんな時に感動的な話を聞かされた人たちは、我先に出家信者になっていき、その結果人生を棒に振ることになった。
今であれば、なんであんな教祖にダマされたんかって言う人ばかりじゃろう。
しかし、あの昭和の終わり頃の雰囲気を知らん人には、決してわからんのよ。
今でこそしょ〜もない俗物に成り下がった教祖も、動き始めた頃には教養人としてだけではなく、相応に降りてくるもんがあった。
予言が当たらんだけで、今でも初期の本は色褪せんもんがある。
ゴルバチョフが見せた東欧からソ連の激変と、それ以外に日本のバブル期の輝き、それらが相まって立ち直りの時期にあった私には、明るい未来しか考えられんかった。
その後の社会の暗転とカルト教団Kの邪教化は、あの頃からは思いもよらんこと。
難しい時代になり、コロナとワクチンによる死の恐怖が迫る。
ともあれ、漸進姿勢で慎重にやっていくしかないのう。