シリア、イラクで活動する過激組織イスラム国が、日本人男性2人の殺害を警告する声明を公表した事件で、日本政府は昨日、ヨルダンのアンマンに設置した現地対策本部などを通じ情報収集を続けるとともに、さまざまなルートを通じて即時解放を呼び掛けた。
安倍晋三首相は昨日、首相官邸で開かれた関係閣僚会議で「2人の日本人に危害を加えることのないよう、そして直ちに解放するよう強く要求する」と表明。
「引き続き人命第一で対応に全力を尽くし、厳しい時間との戦いの中で、徹底した情報戦を展開していく必要がある」と指摘した。
その上で、「これまでの地球儀俯瞰外交で培ってきた中東各国との信頼関係、あらゆるチャンネル、ルートを最大限生かしながら、政府を挙げて手段を尽くしていく」と強調。
「わが国がテロに屈することはない」と断言した。
犯人グループは20日に投稿したとみられる声明で、72時間以内に身代金2億ドルを支払わなければ人質を殺害すると警告。
菅義偉官房長官は昨日の記者会見で、期限について、日本政府が映像を確認してから72時間後の日本時間23日午後2時50分ごろとの認識を示した。
しかし、内戦が続くシリア内での複雑な勢力構成の影響もあり、情報収集は難航する可能性もある。
日本政府は昨日、ビデオ映像に写った人質とされる2人が湯川遥菜さん(42)とフリージャーナリストの後藤健二さん(47)と確認。
殺害警告についてイスラム国関係者による可能性が高いとの見方を示した。
菅長官は「イスラム国に届くように、外交ルートを通じて日本の考え方、そして早期解決すべきだということを、ありとあらゆるメディアを通じながら、メッセージを出している」と強調。
地元の部族有力者、宗教指導者らを通じたメッセージの伝達も試みていることを明らかにした。
現地対策本部が設置された在アンマン日本大使館前には報道陣が集結。大使館の担当者は「何もお話しできることはありません」と語り、解放実現のめどが立っていないことをうかがわせた。
確かに難しいと思うんよね、この問題。
実際に交渉できないんじゃないんかねぇ?
時間は迫るし、どうしようもない。
私は2人は助からないと思う。