イスラム国に拘束された湯川遥菜さんが殺害されたとする画像がインターネット上に流れたことで事態は大きく動き出した。
犯行グループ側が多額の身代金要求から人質の交換に切り替えたことを受け、政府は後藤健二さんらの安否確認や救出に向けた作業を急ぐ。
昨日は事件発生後初めて日米首脳が電話会談を行いテロに屈しないことを確認。
各国からも連携するメッセージが相次いだ。
菅義偉官房長官は昨日の記者会見で「当然、生存をしているという中で一刻も早く解放することができるように今、全力で取り組んでいる」と述べた。
20日のイスラム国によるビデオ声明の公表以後、菅氏や加藤勝信、世耕弘成両官房副長官らは連日深夜まで首相官邸にこもり、ヨルダンの首都アンマンに置く現地対策本部からの報告を受けてきた。
政府関係者によると、政府は24日の早い段階から今回の「画像」を非公式に入手していた。
この画像を基にヨルダンのアブドラ国王と事件発生後2度目の電話会談を行っていたが、安否に関わる情報分析を待つため、官邸も外務省も会談内容を一切公表せず、協議を一時休止にしたものとみられる。
ところが、その直後に画像がインターネット上で確認された。
犯行グループが釈放を要求する女性死刑囚を収監中のヨルダンと、日本は良好な関係にある。
アブドラ国王が昨年11月に訪日したのに続き、安倍首相が今月にヨルダンを訪問したばかりだ。
ただ、自国民保護のために第三国に収監中の死刑囚の釈放を求めた例はあまり知られておらず容易なことではない。
一方、共同通信の昨日の全国緊急電話調査では、今回の事件に対する安倍政権の対応について「評価する」「ある程度評価する」が6割を超えた。
ちょっとしばらく膠着するんじゃないんかねぇ。