西川公也農林水産相は昨日夕、首相官邸で安倍晋三首相と会い、自らの献金問題で国政が遅滞するのは避けたいとして辞表を提出した。
首相はこれを受理した。
閣僚辞任は昨年12月に発足した第3次安倍政権で初めてで、第2次政権以降は3人目。
首相は後任に第2次政権で農水相を務めた林芳正氏(54)を再び起用。
林氏は同日夜の認証式を経て就任した。
首相は2015年度予算案審議への影響を最小限にとどめたい考えだが、野党は首相の任命責任を含めて国会で追及していく構えで、政権への打撃は不可避。
首相は辞表受理後、記者団に「政策の審議に集中すべきであり、状況を変えるには辞任しかないという西川氏の意思を尊重した」と説明。
「任命責任は私にある。国民におわび申し上げたい」と陳謝した。
林氏起用の理由については「環太平洋連携協定(TPP)交渉、農協改革の現状、政策に十分精通している」と述べた。
西川氏は12年、国から補助金を支給された栃木県の木材加工会社から300万円の献金を受けた。
政治資金規正法は補助金交付から1年間の献金禁止を定めており、同法への抵触が指摘された。
また、13年にはTPP交渉と関係の深い砂糖業界の団体が運営するビル管理会社「精糖工業会館」から100万円の献金を受領。
西川氏はいずれも発覚後に返金したが、野党側が追及を強めていた。
西川氏は辞表提出後、官邸で記者団に「これから農政改革をやるときに内閣に迷惑を掛けてはいけない。政権への影響がないように辞めさせてもらう」と述べ、引責辞任だと説明。
一連の献金については「何一つ違法なものはなかった」と主張した。
さて、今後どうなりますことか?