さて、おとといの続きです。
ベータ星からの移住で、新しい環境になったことで食生活が変わりました。
ベータ星の時には、元素の組み換え装置によって食料を得ておりましたが、移住当時の地球にはろくな食べもんがなかった。
金星系の人らは、漁民に近い感じかな。
魚も甲冑魚は食べにくく、あとは野菜しかなかった感じなんよね。
デボン紀の大量絶滅で植物がだいぶ入れ替わり、石炭紀には木性シダ植物が大繁栄。
しかし、こいつがガンじゃった。
たしかに森林は豊かじゃった。
しかし、その森林はある意味不毛に近かった。
なぜかいうと、実が成らんのよ。
シダ植物は、胞子の粉で増えるんよ。
胞子は限りなく小さい。
わずかな隙間に定着して、すぐ木になってしまうんよ。
この木性シダ植物の生き残りがヘゴで、4メートルぐらいになる。
こういうもんからでんぶん質を集めたりもしよったが、効率は悪かった。
こういうヘゴみたいなもんが、平気で50メートルぐらいになるんで、薪や建材にするにはええんじゃけど、それだけ。
今で言うと、セイタカアワダチソウみたいな感じかな。
セイタカアワダチソウも、小さいタネを分散させて増えよる。
それ自体は食えんわのう。
豊かな資源ではあるんじゃけど、それ自体は不毛に近い。
とりあえず、そういう食生活ではどうかいうと、あんまり活動的にはならんよね。
そこでどうしたか?
シダ植物を大幅に削減して、実が成る植物を増やすことにした。
そこで、ニュートン系にオリオン星系から実が成る植物を移民に持って来させた。
しかし、それらを植えてもやはりシダ植物の方が優勢で、なかなか増えん。
それで、ペルム紀の終わりにシダ植物を根絶させるべく、大量に焼き払うた。
それでその時代の地層にはススが多いんよ。
しかしそれでも根絶には至らず、三畳紀もシダ植物の森林はままあった。
それらを、三畳紀の終わりにもう一度焼き払うた。
これでジュラ紀にはだいぶ森林の植物が入れ替わり、裸子植物や被子植物が優勢になった。
木の実の食生活になった。
果物も豊かになった。
ともあれ、ペルム紀の大量絶滅は、恐竜の絶滅をはるかにしのぐ抹殺モードじゃったいうこっちゃ。
文明実験は、難しい部分があるのう。
ジュラ紀以降は、また今度。