その辺でチュンチュンやっとるスズメを見て、あれが恐竜の末裔じゃ思う人はおらんじゃろう。
屋台で売られとるピヨピヨ鳴くひよこも、まさか恐竜じゃとは思うまい。
しかし、鳥はもともと恐竜から出た始祖鳥アルケオプテリクス、その前のパレオプテリクスから進化したもん。
始祖鳥なんかは羽毛こそ生えとるものの、顔はまさに恐竜。
翼には指が3本生えとるし、尻尾も長いまま。
今でも翼に指のある鳥がおるにはおる。
それがツメバケイ。
ただ、指は1本だけで、しかもひよこの時だけなんよ。
鳥も始祖鳥からはだいぶ変わった。
恐竜が滅びても、鳥は生き残った。
なぜか?
空を飛んで逃げられたけえ助かったとか言う人は、ままおる。
しかし、そんなら同じく空を飛べた翼竜はなぜ滅んだんじゃいう疑問が残る。
私は、翼の違いによるとこが大きいと思うとる。
翼竜の翼は鳥の翼よりでかい。
コウモリもそう。
翼竜やコウモリは、翼が皮膜でできとるけえ、でかい翼で空気をかかんと飛べんのよ。
鳥は手羽先とか見ればわかるように、羽毛以外の部分は意外と小さい。
あと、翼が皮膜でできとることは、一ヶ所でも破れたら致命傷になるいうことなんよ。
破れたら2度と飛べんけえのう。
火山弾が翼を貫通するとして、翼竜はイチコロ、しかし鳥は骨さえ無事ならダメージはほとんどない。
コウモリなんかは超音波で障害を避けることもあるんで、違う意味で翼竜よりも生き残る確率は高い。
あと鳥が飛ぶために進化させたのが、胸の筋肉とそれを支える胸骨なんよ。
いわゆるササミ。
昔、スズメを食うた時、食うとこはこのササミしかなかった。
ともあれ、鳥は羽毛を生やし、方をクチバシに変え、胸骨を発達させ、歯を捨てた。
そのことで白亜紀の終わりの大変動を生きのびた。
学術的には鳥類になっとるんじゃけど、爬虫類に分類してもええかもね。
足とか見ると恐竜そのもの。
恐竜の時代の後、翼を退化させて走ることに特化した恐鳥類っておったんじゃけど、ほぼ小型の肉食恐竜と一緒の感覚よね。
鳥は、生き物として新しいデザイン獲得して生き残ったと言える。