一代のカリスマが亡くなる時、その宗教団体は四分五裂する。
誰が正統派で誰が主導権握るかによって、対立が生じて分裂していく。
カルト教団Kにしても、おそらく教祖の息子とか有力幹部が後継者争いをするじゃろう。
それは、かつてG団体が見せた分裂劇のようになるかもしれん。
それと単純比較はできんのじゃけど、ある程度予測は立てられる。
G団体の場合は、初代会長と共に力のあったその長女が跡を継ごうとし、それに反発する有力幹部が会を脱退して別組織を作った。
カルト教団Kの場合は、教祖が長男を後継者に指名したものの、何の能力もないあの顔ではすぐに限界が来よう。
すると次男か三男、あるいは長女が主導権を取ろうとするんじゃろう。
しかし、長女は卒業論文盗用のダーティーさからダメで、三男も霊障っぽくこれまたダメ。
比較的マトモそうなのは次男か。
しかし、父親ほどのカリスマ性があるか言うたら、ない。
幹部も仕事能力がなさげで、グダグダ。
今の教祖の嫁も、見た限り障りをかぶり始めており、教祖の前妻のような感じが出てきた。
おそらく誰も、教団を現状のまま引き継ぐことはできんじゃろう。
教祖の前妻も新たな団体を立ち上げてはみたものの、誰も彼女目当てでついては行かず、立ち消え状態。
ともあれ、主導権争いは何らかの形で起きよう。
千人も残りゃ、ええ方なんじゃないんかねぇ。
その争いは、G団体でもあった如くグチャグチャになるじゃろう。
日本を戦国時代に追いやった、応仁の乱のような感じになるじゃろうね。
応仁の乱は将軍の後継者を巡り、将軍の息子と弟が争うた。
そこに、後継者問題を抱える他家の争いが絡み、収拾がつかんようになった。
室町幕府でも勝ち組じゃった、山名、細川、一色、畠山、斯波などが死力を尽くして戦い、京を焼け野原にして疲れ果て、没落した。
その後、日本の歴史の表舞台に出てくることはなくなった。
かえって室町幕府では負け組じゃった今川氏なんかの方が、戦国大名化してその後繁栄するんよね。
カルト教団Kの場合も、そんなことになるじゃろう。
争うた後は、それこそ小さい団体になり、細々とは続くんじゃろうけどね。
応仁の乱の後を見るとわかるように、戦国時代は何のための戦いで、どこに大義名分があるのかわからんようなカオスな状態になる。
そうした中で次の時代を作っていけるのは、新たな指針を示せる者いうことになる。
応仁の乱以降、戦国大名として力を持ったのは、そうした独自に新たな指針を示せた者なんよ。
後継者争いに巻き込まれる者は、ある意味不幸じゃのう。
際限なくくり返される、不毛な争いじゃ。
カルト教団Kに残る盲信者が辿る運命は、その没落と不毛な世界のみなんよ。