地球の元祖悪性民族の、ベータ人ラファエル系。
こいつらや、こいつらが惑わしたルシフェルのことがあって、ベータ人全体が悪い民族みたいなイメージになっとる。
ルシフェルに関しては、パイトロン問題のことで同情の余地があるんじゃけど、ラファエル系に関してはほぼ褒められる要素はないね。
付け加えると、地球に来てからはね。
なんでこんなやつら連れて来たかのう?
ベータ星に置いときゃよかったんじゃ。
ベータ星の昔には、こんなクソみたいなやつらもそれなりに社会貢献しとった。
ラファエル系の分野は芸術。
もう一つ、ガブリエルの系統も芸術担当。
しかし、ガブリエルは通信役がメインで、芸術は片手間。
ラファエル系は女性種族で、ガブリエル系は男性種族の差があります。
そういう意味で、ラファエル系は芸術担当専門の自負とプライドがあり、まずガブリエル系を見下しとる部分があるんよ。
それが、他民族に対する慢心や見下しの基礎になる。
ベータ星では、魂の親である大天使ラファエル、ラファエル如来や、大天使ガブリエルの掲げる神の理念のもと、その腕を磨いとった。
ベータ星では、食糧の大半を機械生産しとった関係で、食うに困らず自由な度合いが大きかった。
他種族で芸術面の力を獲得したいと思うとる者もおり、そういう人らがラファエル系やガブリエル系に弟子入りした。
しかし、通信手段の芸術のガブリエル系よりも、専門芸術のラファエル系の方がより高度であり、ガブリエル系は基礎担当、ラファエル系は高等芸術担当いうことじゃった。
かく言う私も、芸術家民族じゃないけえ、芸術家に弟子入りした。
その1人が、現在セシウムカルトになっとるn崎なんよ。
ガブリエル系から、基礎芸術のイロハを教わり、そのレベルを超えていくと、ラファエル系のお姉様たちが待っとった。
ガブリエル系との違いは、こだわりや狭い範囲に固執する傾向が目立ち、ガブリエル系が浅く広くなのに対して、ラファエル系は狭いとこを深掘りするいう特徴があった。
そういうこともあって、絵画担当のラファエル系は、決して作曲とか演奏はやらず、彫刻家も他はやらんとか、そういうのが徹底しとった。
そういう意味で、複数のラファエル系から、得意分野を習い習得すると、その分野では敵わんものの、総合の芸術家指数は個々のラファエル系を超えることができた。
例えば、セシウムカルトn崎なんかは、勤務先の要素を除けばもともとの私やTさんと芸術家指数は同じぐらいであり、その中身を見れば私の方が浅く広い。
n崎はTさんの日本舞踊をバカにしとったんじゃけど、その腕前は家元に匹敵することからして、こちらも似たり寄ったりのところがある。
他に私の叔父がおるんじゃけど、ベータ星で分光して別々にはなったものの、彼もやはり私が芸術面を会得してからの分光いうことで、その力はある。
このようにラファエル系は、現在オリオン座のマヌの系統が担当する分野をベータ星では担い、他民族の芸術面の向上に貢献した部分がある。
同じく女性芸術のマヌ系の方が、より高等芸術であり、洗練されて透き通るような感じがするんじゃけど、ちょっと無機質な感じもあるんよね。
問題は地球に来てからなんよ。
移住当時の地球は、巨大なシダ植物が地面を覆い始め、酸素濃度が高くなって、地球にもともとおった金星系も、過換気症候群の人がつけるような簡易マスクをつけるようになっていた。
しかし、そんでも時々倒れて死ぬ人もおった。
酸素の増加で昆虫が巨大化し、その食害もひどくなった。
ベータ星からの移住者は、そうした厳しい環境の中に来て、ベータ星で謳歌した生活に比べてかなり環境の束縛を受けるようになった。
そうした鬱屈を、ウザいと思い始めたもんが出てきた。
それがラファエル系じゃった。
ベータ星でも色恋沙汰ですったもんだしとったんじゃけど、その頃は、まあ芸術家の専門家じゃけえ恋多きはしゃ~ないとか思われとった。
しかし、地球でのストレスは、そのラファエル系の色恋沙汰、色欲を増強する形になった。
エッチなことで、ストレス解消になることもあるにはある。
そこで味をしめた者は、抜け出し難くなった。
エデンから脱走したもんの末路は以前書いたんじゃけど、その後のラファエル系は地獄から脱出不能になったもんが多く、その基礎を整備していった。
彼らの主眼が色欲中心のヤリまくりであり、地獄から出れずに肉体に宿れんけえ、生きとる人で似たようなやつに取り憑いてその感覚を味わうことをやり始めた。
地獄は苦しい、しかし生きた人間に入ると楽になる。
しかも、自分らが大好きな色恋沙汰を再び味わえる。
そんなら無理して反省して生まれ変わるより、ずっと誰かに取り憑いてヤリまくっとった方がええわいうことになった。
最っっっっっっっっ低の発想よね。
そこにパイトロン人が引っかかり、ゾロやゼウス系、マヌ系が引っかかるいう悪循環になった。
そこで、ルシフェルにそれを収拾させるべく地上に出した。
地上に出たルシフェルは、無敵の戦法で大きな勢力を作った。
天上界からの指導のもと、ラファエル系が発端での混乱を知り、なんとかすべく対策を考えた。
彼は武力で世界を制服してから、パイトロン人の教化と、ラファエル系の説得に当たろうとした。
自身の頭脳に自信を持ち、次々と領土獲得を果たすルシフェルに、天上界ではパイトロン問題はどうなっとるんじゃ言うて叱責することが多くなった。
ルシフェルにしてみれば、仕事の最中じゃ、邪魔すんなみたいになってきて反抗するようになった。
そうした中、耳触りのええ言葉で近づいたもんがおった。
それが地獄のラファエル系。
彼らはルシフェルを利用して、エロで取り憑ける人を増やしたかった。
ルシフェルに協力するとか言うて、口やかましく叱責する天上界に従うことはないって言うた。
地上支配のために、手を組んだルシフェルと地獄のラファエル系。
ルシフェルは、地獄のラファエル系の有力者を地上の有力者につけることをやり始めた。
こうした者は、その影響で色欲モリモリになった。
結局ルシフェルが誘いに乗り、その立ち直りが難しいいうことで、ミカエルを地上に出した。
ルシフェルとミカエルの血みどろの戦いで、ルシフェルは負けた。
ルシフェルがその後ルシファと名乗るのは、ラファに対して新しい地獄の支配者は自分いうことを周知する意味であり、ラファと差別化する意味合いもあった。
ルシフェルの転落は、指導方針の不備と言わざるを得ない部分もあり、難しいんよ。