近くの土木事務所の廃材置き場から、廃材をもらうようになってだいぶ状況が変わってきた。
最初は薪の調達だけを考えとったんじゃけど、もろうてきよるうちに薪には使えんもんまで紛れて持ってきてしまい、ゴミをもろうたと後悔することがあった。
しかし廃材から道具を作り始めてからは、薪として使えんもんもゲットするようになり、逆にベニヤ板などの合材の方が強度的に優れとることで用途ごとに使い分けするように。
もろうてきて最初にやるのは、釘やネジを抜くこと。
最初は手こずったんじゃけど、抜くのもスムーズに。
木自体を複数の釘打ちで割ったり、逆方向から釘を打ったりしてとれるとれる。
無理に抜こうとせずに、刺さり方に応じたやり方。
流れに逆らわず、トンカントンカン。
さらに釘は叩いて伸ばし、それがこんなに。
これなら、また道具として再生できる。
素材の声が聞こえるようじゃ。
俺は薪になりたいとか、俺は鋤がええとか腰かけがええとか。
そういう声なき声が、後押しする感じなんよ。
みんなまだまだ役に立つ。
無心に作り続ける中に、心の調律もあるんよね。
心が乱れると釘の打ち損じややり直しになり、迷いがなければピタッとハマる。
うん、なんかええかも。
これだけの木や釘やネジを材料として買うとなると、お金もバカにならんよ。