インターネット上の仮想通貨「ビットコイン」を扱う世界有数の私設取引所で、東京に拠点を置くマウントゴックスは昨日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、経営破綻した。
負債総額は65億111万円。
顧客と同社が保有していた計約85万ビットコイン(破綻直前のレートで約114億円)のほぼ全てを消失したという。
同社は、大規模なサイバー攻撃を受けた可能性が高いと説明し、刑事告訴を検討していると発表した。
世界に十数ヶ所あるビットコインの取引所の破綻は初めてとみられる。
ネット取引の利便性の高さなどから急速に普及してきた仮想通貨の信頼性は大きく傷つきそうだ。
カルプレス最高経営責任者(CEO)は東京都内で記者会見し、「システム的に弱いところがあり、ビットコインがなくなった。本当に申し訳なかった」と陳謝。
内外の当局による調査・捜査に全面的に協力する意向を示した。
代理人弁護士は、カルプレスCEOが「しかるべき時期に退任する」と述べた。
マウントゴックスと代理人の説明によると、2月上旬にシステムの不具合を悪用した不正アクセスがあり、ビットコインが引き出された恐れが判明し、24日までに顧客保有の約75万ビットコインと、同社保有の約10万ビットコインのほぼ全てがなくなった。顧客から預かった日本円など現実の通貨も盗まれた可能性があり、その額は最大28億円に上るという。
同社の財務状況に関しては、約65億円の流動負債に対し、資産総額は38億4186万円にとどまり、債務超過の状況にあると説明している。
マウントゴックスは「全ての取引を一時的に中断することを決めた」との声明を出し、25日に業務を全面的に停止。
約110万ある口座からの引き出しが一切できない状態に陥っていた。
問い合わせはコールセンター03(4588)3921で、月~金曜日の午前10時~午後5時に受け付ける。
被害に遭うた人はわけわからんじゃろうね。
ネットの世界の危うさを見た感じがする。