米ルイジアナ州の連邦地裁の陪審は7日、武田薬品工業が糖尿病治療薬「アクトス」に関連するがんの発症リスクを隠していたとして、武田薬品に60億ドル(約6200億円)の懲罰的賠償金の支払い義務を命じる評決を出した。
武田薬品は昨日、「到底承服できず、可能なあらゆる法的手段で争う」とし、取り消しを求める方針を表明した。
この裁判は、アクトスの投与を受け、ぼうこうがんになったとする米国の男性が武田薬品を相手取って提訴しており、同社がアクトスとぼうこうがんの関連性についての情報提供を怠ったと主張した。
一方、武田薬品は「がん発症リスクを隠した認識もなく、がんを引き起こす確かな根拠もない」として否定している。
同陪審は武田薬品と販売提携する米イーライ・リリーにも30億ドルの懲罰的賠償金支払いを命じた。
ただ、現地報道などでは、上級審で減額されるのは確実としている。
アクトスをめぐっては、米食品医薬品局(FDA)が2010年、同剤の服用でがんにかかる危険性が高まる恐れがあると発表。
フランスの医薬安全当局も新規患者への投与を禁じる措置を取った。
ともあれ、今回の賠償はでかいのう。
製薬会社は研究開発に巨額のお金がかかる。
一度発売承認されたら、これまた巨額のお金が回収できる。
そういう意味で発売承認取り消しになったら、製薬会社としては大変じゃのう。
でも発ガンリスクがあるならあるではっきりさせにゃまずいのう。