将棋界の若手、藤井四段すごいのう。
あの歳で、ほんますごいと思うわ。
しかし、何か本来の将棋とは異質なものを感じる。
将棋のプロは、まあ大なり小なりそうなんじゃけど、将棋本来のあり方とは違う。
もともと将棋の原型は、インドの戦好きの王様が戦ばかりやりよるけえできたもの。
戦いには勝った時の魅力がある。
勝つためにはいろんなプロセスが必要なんじゃけど、大きくは戦略ありきなんよ。
将棋は、その戦略を鍛える面があるものの、プロの将棋はどちらか言うと、計算に近いんかな。
計算言うても、特殊な計算よね。
さらに、藤井四段に関しては、強くなるために対戦しとったんはAI、つまり機械。
人間より早く打ってきよる機械なんよ。
時代が進むと、こうなんかねぇ。
まあいずれにせよ、常人の世界ではないわ。
実際の戦いと将棋は違う。
しかし、共通する部分もある。
そういう意味で、将棋を知らん人が基本を教わると、戦略面の訓練になる。
しかし、詰め将棋のようなことに汲々とすると、ちょっと違う方向へ行く。
その詰め将棋が大きくモノを言うのが、プロの将棋界。
将棋は一定のルールのもと、固定された世界の中で戦う。
駒が同じなら、それらの力は均一。
同じ戦力のもとでスタートし、王将がやられたら終わり。
どんだけ戦うても、駒自体は疲れんし、腹も減らん。
しかし、実際の戦いは違う。
歩兵でも強いのと弱いのとおり、それを率いる部隊長、総大将、参謀も力の差はある。
各々コンディションによる力のムラもあり、戦う前の戦力も同じではないんよ。
そういう意味で、プロ棋士が実際に戦いをやった時には、強いかどうかはまた変わってきよる。
兵法書を誦んじながら、戦いにはボロ負けした例なんかは、いくらでもあるけんね。
私の将棋は、我流のヘボ将棋なんで、当然プロ棋士には勝てんじゃろう。
まあやるとして、相手は素人ばかりじゃ。
ただ、ポリシーがある。
それは、弱い駒で相手の強い駒をむしり取っていくことなんよ。
と金をたくさん作ろうとし、そのと金で相手陣地をかき乱すんよ。
これをやられた相手は、すごくイヤな気分になるじゃろう。
襲いかかるのは、と金の強力な連携部隊。
頑張ってやっつけても、駒は歩兵。
と金一枚やっつけるのに、銀将なり金将をボロボロ失うたら、守りの駒が無くなる。
挙句、その金将なり銀将で王将が詰んでもうたら、シャレにならん。
こうしたことは将棋に限らず、いろんな局面で使うんじゃけど、そういう方針でやりよるけえ、私ににらまれた悪人は、シャレにならんほどメタメタにされることが多い。
限りなくタダに近いもんで大戦果をあげたら、それは大きく価値を生み出したいうこと。
今やりよる農業にしても、セイタカアワダチソウの灰なんかはほぼタダみたいなもん。
それでカイアポがとれたら、全然御の字でしょう。
まあ戦う世界や尺度や意図、目的なんかは違うんじゃけど、将棋の藤井四段の強さはすごいと思う。
今後もその活躍を見ながら、私も私でさらに技を磨きたい。