大学時代は、地元茨城を離れて金沢に行ったこともあり、当然その帰省にはその距離を移動せにゃいけんかった。
主要幹線を通るルートで、青春18きっぷを使う。
そうすると、上越線回りと信越線回り、中央線回り、東海道線回りがある。
上越線や信越線を回ることが多かったんじゃけど、高崎から地元までは高崎線で上野を経由して常磐線か、両毛線水戸線を経由するかになる。
中央線回りは、大糸線で松本経由になる。
東海道線回りでは、時間が2時間余計にかかるんよね。
経路としては高山線や飯山線などもあるにはあるんじゃけど、そういうローカル線ではそこを通り抜けるだけで相当かかるんで、まず使えんかった。
ただ、これらの中で当時と同じように使えるのは、もはや東海道線回りしかなくなってしもうた。
それでその長い道中は乗り換えの駅があり、待ち時間がある時は途中下車して駅の周りを散策した。
目当ては古本屋であり、ブックオフがなかった時代でタウンページを頼りに探し回った。
街の雰囲気はそれぞれ違い、見知らぬ街での新鮮な風景をそれなりに堪能した。
高崎、長岡、長野、富山、そういうわりと開けた街は、金沢や地元の街とは違う雰囲気で、それなりに勉強になった。
そこを目指してわざわざ行くとなると、やはりそれなりに時間やお金がかかる。
しかし、限定された時間ながら、無料で行けておったんよね。
今では廃止されてしもうた碓氷峠なんかは、貴重な機関車重連連結走行も経験できた。
第三セクターになって、電車がなくなって気動車になってしもうたとこもある。
こういう途中下車による散策は、やはりええもんよね。
そこを目指して行ったわけではないんじゃけど、行けてしもうた街は、思わぬ収穫があったりする。
ここ最近では九州への往復なんじゃけど、途中下車による散策は今でも続くんよ。
遠くへ行く時に、できれば寄り道したらええんよ。
大学の頃からそういう経験ができたことは、得るものも大きかったと言える。