軍事的緊張が高まっているウクライナ南部クリミア自治共和国の親ロシア派、アクショノフ首相は昨日、全軍と治安部隊を指揮下に置くと宣言するとともに、ロシアのプーチン大統領に治安回復に向けた支援を要請した。
自治権拡大をめぐる住民投票も3月30日に前倒し実施する。
ロシア政府は支援に応じる構えで、駐留する黒海艦隊は協力を確認した。
クリミア半島情勢は一段と緊迫しそうだ。
ロシアのマトビエンコ上院議長は、クリミア半島での限定的軍事行動を容認すると表明。ナルイシキン下院議長もロシア系住民保護のため全手段を講じるようプーチン大統領に要請した。
大統領の決定は近いとみられる。
親欧州連合(EU)派のウクライナ新政権のテニュフ国防相は昨日、ロシアがクリミア半島に約6000人の兵力を追加派遣したと非難。
半島南部フェオドシアで、ウクライナ軍部隊が武装したロシア軍人らを拘束したことを明らかにした。ロシア軍人らはウクライナ海兵隊基地に侵入しようとして捕まったという。
また。報道によると、半島西部エフパトリアで、ロシア軍がウクライナ対空防衛施設の襲撃を試みて失敗したもよう。
戦闘や死傷者の有無は不明。
アクショノフ氏は「内務省、非常事態省、陸軍、海軍、税務当局、国境警備隊を掌握する。従わない指揮官はクリミアを去るべきだ」と表明。
クリミア自治共和国は事実上の「軍」創設の動きを強めている。
アクショノフ氏は、既に重要拠点警備で黒海艦隊と協力していると語った。
アクショノフ氏は、自治権拡大の是非を問う住民投票を5月25日から前倒しして3月30日に行うと発表。また、現地のロシア総領事館は、住民へのロシア旅券(国籍)発給を拡大する用意を明らかにした。
ロシアは2008年グルジア紛争で「ロシア国籍者」の保護を名目にしていた経緯があり、クリミア半島の「ロシア化」政策の一環とみられる。
クリミア半島は1954年の帰属替えまでソ連ロシア領だった。
日本から見れば同じように見えるロシアとウクライナなんじゃけど、言葉を勉強すると同じスラブ語属に属するんじゃけど、たしかに微妙に違うのう。
異質なもんが共存するのはちょっと難しいかもね。
クリミアはある意味、カリーニングラードみたいにロシアの飛び地かな。