毎年カイアポを作付けしとる土地にヤブツルアズキを侵入させたところ、生産条件が合致したためかメチャクチャに伸びまくり倒した。
鞘が鈴生りになって、予想に反して大豊作なんよ。
ヤブツルアズキは小豆の原種であり、野生の小豆なんよね。
栽培種と違うてつるを巻き、強風でも折れることなくしなやかにやり過ごす。
在来種であり、日本であれば増やしても環境に影響はない。
野生じゃけえ、いわば雑草。
生育環境が合うと、相当増えるんよね。
セイタカアワダチソウなどのザイニチ草を駆除した後に侵入させれば、それだけ日本本来の環境が回復してたくさんとれたら小豆として使えるいうもん。
問題は、その生育条件なんよね。
基本的に雑草じゃけえタフであり、窒素固定もやることから肥料も要らんのよ。
しいて応援するいうんであれば、灰をあげたらさらに育つんよね。
弱点があるとすると、極度の乾燥なんよ。
真夏の暑い時期に、地面がカラカラになるようなとこでは育たんのよ。
夏にあんまり乾燥せず暑くなり過ぎないとこなら、そこに生えとるザイニチ草を焼いて灰にして、そこに植えたったらええんじゃ。
あと収穫にあたっての問題点は、鞘が熟すとはじけてタネがかなり遠くに飛びます。
必殺のヤブツルアズキの鞘バクダン、全体を手のひらで覆うようにしてとらないと炸裂して木っ端微塵。
入れ物もフタをしておかないと、かなりのジャンプ力で脱走します。
遅番の時の朝に熟しかけのもんを採取して、こんな感じにして乾燥させます。
これなら通気性がよく、炸裂してもキャッチできます。
鞘が緑から黒くなったら完熟なんじゃけど、黒くなりかけのもんも、ほっといたらすぐに熟してはじけてどっか行ってまうんよ。
ただ、どうしても捕まえきらずに逃してしもうた豆はそのまま来年のタネになるんで、それはそれでなるに任せるんよ。
この鞘バクダン、ようできとるね。
これで食べられるリスクを減らして、遠くに分散できる。
生き物としてのデザインは、かなり優れとるね。
大したもんです。
うちらは入れ物に鞘ごと入れておき、勝手に炸裂して下に溜まった豆を集めりゃええんよ。
炸裂前にどれだけ回収できるか、その量によってお汁粉ができるかどうかになるんよね。