東京から移住して始めた農業、しかし当初考えとった状況とは大きく変わった。
私個人としては、飢えない状況を作り出すことを目指し、それができつつある。
しかし、問題は私の関係者なんよね。
当初、豆やサツマイモを栽培することで、食糧自給を図った。
そのために、まずその技術を知り合いに教えて、お互いに協力し合うことを目指した。
それで一緒に移住したYさんにいろいろ教えたところが、いつまで経っても覚えない。
かえって同じようなことを何度も聞かれて、こちらの思考力が吸われてしまい、仕事にならんようになった。
それで教えることをやめたことで、技術が進歩した。
結果、カイアポイモの量産までできた。
他のメンツも、私の方法でやる人が出てみんな遠隔地なんで、それなりにできたりできなかったり。
しかし、技術自体は伝わった。
特に前やんは、ほぼ忠実に技術を身につけた。
みんな勤めながらじゃけえ、時間がない中でのこと。
その中で、それなりの量もとれるようにもなった。
ただ、そうこうするうちに、作付けだけでは自給は無理いうことがわかった。
女貞子を大量に確保することで、食糧がストップしても飢える心配だけは無くなった。
こんなふうに何段階かあって、今の状況になった。
当初はYさんとは近所じゃけえ、お互いに協力し合うて他の人に技術を教えるつもりでおった。
しかし、Yさんにはアスペルガーいう障害があることがわかり、最初の段階においてもう既について来れんかったんよね。
そんとな障害があるとは知らず、1年2年費やしてしまい、それは見込み違いからロスになった。
3年ぐらいタイムラグがあった前やんが、かえって修得してしもうて、遠隔地ながら私と一緒に情報発信しとる。
最初から前やんが私の近所におれば、ロスも出さずに進展も早かったんよね。
こんなふうに他人とのことは、相手の実力が完全にわかるわけじゃないけえ、実際にやってみにゃわからん部分がかなりあるんよね。
私の女貞子による食糧危機対策は、かえってオルゴンMにも伝播し、当初考えとったこととは大きく違う結果になった。
オルゴンMはカイアポにしても、勤めとかのことで私や前やんほどはできん。
しかし、女貞子に関しては特徴を教えるとすぐに見つけ出し、その活用方法は仲間内では一番じゃろうね。
前やんにしてもオルゴンMにしても近所におれば、どれだけありがたいか。
こんなふうに、状況や巡り合わせはいろんな制約を生むんよね。
農業関係のこと、Yさんかアスペルガーでなければっていうか、そんとなことはなかなかわからんのよ。
普通の人ならこれぐらいはできるいう考えで進めた結果、さんざんな目に遭うた。
自分のことは、ある程度見通しがつくし対策も考えられる。
しかし、他者のことはそうもいかんのよ。
一緒に何かやるにあたり、思わぬ足手まといになることってあるんで、それはそれがわかった時点で速やかに対策が必要なんよ。
結局、Yさんはスキルアップによるアスペルガー改善いう新たな目標設定とそれに向けた動きをせにゃいけんようになり、ノートまで作ってやっても10年以上サツマイモもろくに作れん。
一般人には簡単に作れるサツマイモができんその事情は、アスペルガーによる失敗力。
過去の失敗の対策を打っても、違う問題が噴出して頓挫する。
それは、実際に見た者でないとわからん。
ともあれ、自分以外の人の予測不能なことは、結果の見込み違いを生じて、それが時系列と共に拡大するんよね。