デンマークの首都コペンハーゲンで14日午後、イスラム教と言論の自由に関する討論会の会場を狙った銃撃が起き、55歳の男性1人が死亡、警官3人が負傷した。
15日未明には市内のシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)付近でも銃撃事件があり、警備員のユダヤ人男性1人が死亡、警官2人が負傷した。
この数時間後、市内で警官に発砲してきた男が射殺された。
警察は現場のビデオ映像から、この男が前の2件の銃撃事件の犯人との見方を示している。
討論会には、2007年にイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を描いて物議を醸したスウェーデン人画家、ラーシュ・ビルクス氏(68)やフランス大使が出席していたが、いずれも無事だった。
報道によれば、討論会場はコペンハーゲン中心部にある文化センター内のカフェ。
目出し帽をかぶった犯人が建物の外から40発近い弾丸を撃ち込み、車で逃走した。
自動小銃を使ったとみられる。
一方、犯人はシナゴーグでの銃撃後は徒歩で逃げた。
トーニングシュミット首相は昨日、「デンマークに対するテロだ」と非難した。
討論会主催者によると、会場は警察のほか、デンマークの情報機関要員、ビルクス氏個人のボディガードによって警備されていた。
犯行の背景は明らかではないが、討論会銃撃はビルクス氏が標的だったとみられ、犯人がイスラム過激思想に影響された可能性もある。
仏大使は現場から電話でAFP通信に対し「(1月に銃撃を受けた仏風刺新聞)シャルリエブドの時と同じ狙いだが、中に入れなかった」と語った。
宗教にからんだ物騒な事件多いのう。