民間による宇宙旅行を目指す米ヴァージン・ギャラクティックが開発中の宇宙船「スペースシップ2」が10月31日(日本時間11月1日)、カリフォルニア州で試験飛行中に墜落し、大破した。
2人の飛行士のうち1人が死亡、もう1人はパラシュートで脱出したが、重傷を負った。
スペースシップ2は来年から運航を始める計画だが、今回の事故は運航スケジュールにも影響を及ぼしそうだ。
米国ではバージニア州で10月28日、国際宇宙ステーションへの無人補給機を搭載した民間ロケット、アンタレスが爆発事故を起こしたばかりで、メディアは今回の事故を大々的に報じている。
AP通信によると、スペースシップ2は31日朝、カリフォルニア州のモハーベ砂漠の飛行場から航空機につり下げられて離陸。
約15・24キロの高さまで上昇し、航空機と分離されたが、ロケットエンジンを噴射して高度を上げる試験に入った直後にトラブルが発生した。
目撃者は「空中で火をふいた後、爆発し、砂漠に墜落した」と話したという。
砂漠ではスペースシップ2の機体の破片が散乱しているのが見つかった。
国家運輸安全委員会(NTSB)は事故原因の調査に着手。
スペースシップ2はこれまで55回の試験飛行を実施し、ロケットを使った試験は4回目だったという。
今回は新型のロケット燃料を使ったといい、NTSBは事故との関連を慎重に調べる。
スペースシップ2は、飛行士2人と乗客6人が搭乗できる設計。
高度約100キロの宇宙空間を飛行し、「4分間の無重力体験で1人25万ドル(約2800万円)」との予約募集に、日本人を含む700人以上がすでに申し込んでいる。
予約者の中には、ハリウッドスターのブラッド・ピットさん、アンジェリーナ・ジョリーさん夫妻や、レオナルド・デカプリオさんも名を連ねている。
ヴァージン・ギャラクティックは、英ヴァージン・グループ傘下の宇宙ベンチャー。
立て続けの宇宙事故、大丈夫なんかねぇ?