一般の人は、あの世とこの世を併せて200年ぐらいのサイクルで生まれ変わる。
私はそのサイクルが長く、400年ぐらいなんよ。
そうなると、転生回数が半分なんよ。
転生の縁で、毎回一緒になる人を魂の眷属って言うんよ。
私が出る時はそれなりに時代の重要局面であり、相応の経験値を求めて出ることになる。
前回出た戦国時代も、謀略における大きな経験値を得た。
他のメンバーはその後もう一回出たんじゃけど、その時は眷属トップの私はおらん。
すると、もうちょっと小さなグループとして、その頭目とも言える人が引き連れて生まれ変わっていく。
例えば父方の六崎家は、母方の藁科家とは違う地域に生まれて、別の経験を積んだ。
そこらへんを例にとって、転生劇を見てみよか。
六崎家の人はゾロが多く、前回は中国に出とる。
宦官とおぼしき人もおれば、地位の高かったであろう人もおり、知性が高くて学者タイプが多いかな。
一般人いうより、文官として出仕するような感じじゃろか。
南京の近くにおったようじゃ。
当時は満洲族の清に支配されとったんだけど、素性正しい漢民族として誇りを持っとったようじゃのう。
今回も水戸町奉行で血筋がどうとか、そういう氏素性と知性を鼻にかける傾向性が強いんよね。
周りを見下し、プライドが高い。
この六崎家グループの頭目は、私の末の弟のようじゃ。
彼はベータ人ウリエル系なんじゃけど、束ねとなって仕切っとるらしい。
なるほど、あいつは周りのウケもええわのう。
母方の家は、農家ばかりで総じてゼウス系。
開けっぴろげで陽気、愉快な笑い声がこだまする。
なぜか、母の兄弟だけはゾロが多い。
ここだけは、六崎家グループともともと一緒じゃったのが、ゼウスグループに食い込んだ感じなんよ。
前回はアフリカに出たらしい。
そういや母ゾロや従兄弟の一部は黒人、ブッシュマンみたいな顔つきをしとる。
狩猟あるいは漁業、それから農業で暮らしとった雰囲気ムンムン。
今日の収穫はこんなじゃとか、今日の獲物はこんなじゃとかやっとった。
それを、すげえすげえと女子供が喜ぶ感じ。
こちらは母方の祖母が頭目で、祖母以外は能力的にほぼダンゴ。
ベータ人ラグエル系のばあさんが、雄々しい手腕でゼウスどもを従えて豪快に動き回る。
他にもグループごとの頭目はおるんじゃけど、まあこの2つのグループを比べると、祖母よりは弟の方が精神性は高いと言える。
祖母も優れた人には違いないんじゃけど、自分の縄張りを守る完結性が強く、物質的に豊かになって楽しくやろういう気持ちは強いものの、他者グループとどうこういうのはあんまりない。
弟は頭目でありながら調整役であり、パワーでグループを統制する祖母と違い、周りと折り合いをつけながら勉強になりそうなことがあると、そちらに寄って行くような感じ。
さて肉親以外でも、毎回転生組でそういうグループの頭目とも言える人がおったわのう。
ズバリ!オルゴンM!!!
あ〜、やっぱりな。
たしかに、祖母よりは小型なんじゃけど、似た感じで仕切っとる。
祖母の方が、背中からなにやら目に見えん何かが茂っとる感じがするんじゃけど、それがないだけでなんか同質。
るいとも〜っ。
ただ、今回でかなり変化した関係で、あの顔では次回からは転生半分に。
他にも、顔からして次回から半分になるのが、ぽんたや前やん、このあたりはほぼカタい。
そういうグループごとの人間模様も、わかってみると面白い。
ただ転生半分になることと、グループの頭目になることとはちょっと違うようじゃ。