網干の古民家の隣にあったボーリング場とそのオーナーの元自宅、取り壊し作業中でかなり状況が変わる。
オーナーとは3年前知り合いになったものの、その後は引っ込んだきり。
敷地には女貞子の木が多数あったのと、梅の木や柑橘類のデカい木もあった。
女貞子の実は今シーズンが最後になってしもうたし、梅の木からできた青梅も昨年が最後になった。
梅の木は病気になって弱っとったもんを、徒長枝剪定でだいぶ回復させてはおった。
もともとはボーリング場オーナーの土地ではあったものの、経営不振から途中で土地は人手に渡り、家賃を払いながらの自転車操業。
やがてボーリング場も閉鎖廃業し、完全にオーナーの手を離れた。
他人の土地じゃけえ、どうなるかはわからんかったし、生えとるもんもいずれは消える定めにはあった。
そうは言うても、長年そこにあり恵みをもたらしてくれとったもんがなくなるのは、かなり寂しいことなんよね。
跡地は、所有者が工場を建てるらしいんよね。
もともとは革製品で得た富でできたボーリング場やパチンコ屋、しかしパチンコ屋がつぶれ、さらにまたボーリング場もつぶれた。
そこのオーナーの依頼で切り倒した木が女貞子とわかり、その後私の仲間内では女貞子の恩恵に与ることになった。
オーナーとの出会いがなければ、女貞子は手に入らんかった。
巡り合わせには感謝じゃが、やはりあの周辺は何か呪われとる。
寂れ方が尋常じゃないんよね。
ともあれ、消え去るものを惜しんでも仕方ない。
残った女貞子の実や、豊富に採れるクレソンを引き続き活用しようか。