昨日はたけした君と電話で話し、作柄を聞いてみた。
すこぶるええらしい。
これまでのたけした君のイチゴ栽培は、市販の肥料の割合や濃度を計算して編み出した肥培管理。
しかし、それでうまくいっとったのが、急にダメになった。
データ通りに計算したはずが、根っこが張っとらん。
SOSが来たんで、アドバイスしたのが灰。
大至急、燃やせるもん燃やして灰を作れ!
しかし、余裕がない。
間に合わせに、ホームセンターで灰を買って来させた。
そんで、なんとか持ち直した。
それが去年。
前々から、セイタカアワダチソウを燃やして使えって言うてはおったんじゃけど、作付けシーズンはさすがに無理。
昨年の作付けシーズンの後、私の手作りの灰を持ってった。
急場しのぎで灰を使うた去年、それを今年は最初からぶっ込んだ。
作柄がよかとよ。
じゃけえ、最初から言うとったんじゃ。
たけした君の肥料の主力は硝酸カリウム。
他に、いろんな市販のもんをちょびちょび混ぜて使うとる。
収穫が終わり、要らんようになったイチゴの葉っぱや茎を、毎年燃やしてその灰を畑に戻してはおった。
しかし、その限界が来たのが去年。
微量ミネラルが毎年の作付けで枯渇し、欠乏したんよ。
作付けは、地面の栄養を収奪する。
それを肥料で補うわけなんじゃけど、補いきれんかったら支障が起きる。
イチゴの灰も、見た目には灰なんじゃけど、微量ミネラルがほぼ無くなっとった。
そこに、セイタカアワダチソウの灰を投入。
セイタカアワダチソウは、旺盛な吸引力で地面から良質なミネラルを吸い上げる。
その灰には、微量ミネラルがたっぷり。
それをミネラル不足のイチゴに還元したら、当然復活する。
私の農業は、片手間でもあり使う肥料はほとんど灰。
それはそれで限界があるにはある。
お金を使うて硝酸カリウムとかを買うてくれば、それこそバリエーションが広がる。
しかし、そこまでする余裕がない。
灰と、海水由来の逆灰、それに植物の窒素固定でできる窒素、それでできる範囲のもんを作る。
カイアポなんかは、今年かなり期待できそうじゃ。
そういう私の新規農業と、たけした君の既存農業にはコンセプトの違いはある。
しかし、原則で合致する部分は、お互いのデータが活かせる。
私は私で技術を磨き、たけした君もしかり。
お互いいろいろやるうちに、灰と市販の肥料とのコラボに関する技術も向上しよう。
既存の農業技術も、複数の人が長い時間かけて作ったもんじゃけえ、バカにはできん技の集積体。
私も毎年発展させてきた技術があり、始めた頃からは雲泥の差。
ブログリンクにある前やんも、農業始める前の私が見たら、すげえことやっとるわって思う。
前やんの技術は、だいたい私の教えた通り。
仕事が丁寧じゃけえ、ザツにやって失敗した私なんかが時々負けたりする。
毎年課題は出るんじゃけど、それに取り組むことで向上はある。
たけした君の技術は、素人には無理。
しかし、うちらのは可能。
いずれぽんたも呼んで、いろいろやりたい。
市販の肥料はいつでも買えるし、その効果はわかる。
私の灰の農業は、ほとんど誰も知らん。
そのノウハウを蓄積して、技術を上げるんじゃ。
私の農業は、市販の肥料が入手できんようになった時には、かなり有効じゃと思う。